背骨の安定の為に必要不可欠な筋肉

解剖学が好きではない方には、あまり馴染みのない名前の筋肉かもしれません。

多裂筋（たれつきん）は、背骨一つ一つについている、小さい筋肉たちです。

土台となる腰椎まわりの多裂筋はかなり大きくどっしりしています。

多裂筋は、主に背中の筋肉の、脊柱起立筋（せきちゅうきりつきん）のさらに深層にある、いわゆるインナーマッスルです。

特に、背中をそらしたり、背中を横に倒すとき、背中をひねったりする時にも使われ、さらに姿勢維持の為にも使われる筋肉です。

姿勢維持の為に使われるということは、この多裂筋が衰えると、姿勢が悪くなってしまいますね。

またこの多裂筋は、一度痛めてしまうと、なんと24時間以内に筋肉が衰えて行くのです…

恐ろしいですよね。

そして、多裂筋の代わりに、他の筋肉が姿勢をカバーしようと使われすぎて、あちこちを痛めてまう悪循環を繰り返してしまいます。

というわけで、大切な多裂筋をしっかり鍛えていきたいですね。

では、多裂筋を鍛える為にはどうすれば良いのでしょうか？

多裂筋＝青色の部分↓

多裂筋を鍛える方法とは？

多裂筋を鍛えるには、様々な方法がありますが、ここではいくつかご紹介させていただきたいと思います。

❶.プランク

肘をついたプランクの状態で、片足づつ交互に、左右に１歩開いて閉じる運動を付け加えます。

そうすることで、多裂筋がしっかり働きます。

ただ、腰が反ってしまうと、すごく腰に負担がかかりますので、気をつけましょう。

❷.スーパーマン

四つん這いの状態で、右手を前に、左足を後ろに床と平行まで持ち上げ、キープします。

目安は30秒程度から、少しずつ時間を伸ばしていきましょう。

終わったら、左右を入れ替えます。

この時も、背中が反らないように気をつけましょう。

また腕をあげるのがきつければ、足だけあげるのも有効です。

❸.中腰のポーズ

ヨガのポーズで、多裂筋を鍛えられるものはたくさんありますが、どこでも気軽にできるのはこの中腰のポーズでず。

どんなポーズかというと、足は腰幅、腕は床と平行まで持ち上げ、太ももが床と平行になるまでお尻をさげます。

膝がつま先より前に出ないようにお尻を後ろに突き出します。

スクワットと同じ形ですね。

腕は前に向かって伸ばし続けながら、胸を持ち上げるよう上体を起こすことによって、しっかり多裂筋を使う事ができます。

多裂筋のストレッチ方法

腰を使いすぎている人は、ストレッチで、是非緩めてあげましょう。

❶.椅子に腰掛けてストレッチ

椅子に座った状態で、膝裏あたりの太ももを外から左右ともつかみます。

腕で太ももを引っ張り上げながら、背中を丸めます。

おへそを見ることによって、背中を丸めやすくなります。

❷.四つん這いでストレッチ

四つん這いの状態から息を吐きながら背中を丸めおへそを見るようにします。

手でしっかり床を押すことによって、さらに丸めやすくなります。

腰も丸めるように意識しましょう。

❸.寝転んでほぐす

仰向けに寝た状態で、両膝を胸に寄せて両手でかかえ、左右にごろんごろんと転がります。

また、背骨の真横あたりに筋膜ボールやテニスボールなどを入れて、そのまま上下にコロコロ転がすように身体を動かします。

いかがでしょうか？

腰痛がある方は是非ためしてみてくださいね。

痛みが、長い間続いている方は、一度整形外科を受診することをおすすめします。

またヨガには、多裂筋を鍛えるポーズ・伸ばすポーズがたくさんあります。おすすめですよ。