最近よく聞く集団免疫

新型コロナウイルスが、日本でも流行りだしてから、集団免疫という言葉を聞くことが増えましたが、最近特によく耳にするようになりました。

コロナウイルスに打ち勝つには、ワクチンができるか、集団免疫を獲得すればよい。

という話を、吉村大阪府知事も各テレビでよく話されていますね。

また、実はイギリスの首相も、新型コロナウイルスに対して、集団免疫を獲得しようとして、自粛せずに、コロナを終わらせようと、試みましたが、思った以上に重症者が増え、結局はロックダウンをせざるを得なくなりました。

そして首相自らも、コロナに罹(かか)り、一時集中治療室に入るほどの重症になってしまったのです。

この集団免疫とは一体どういうことなんでしょうか？

集団免疫を獲得するとはどういうことなの？

その前に、まず簡単に免疫について説明すると、病原菌や毒素、異物などが体内に入ってきても、それに打ち勝つ能力（免疫）のことです。または、それに慣れてしまうことです。

インフルエンザの予防接種などは、わざとインフルエンザウイルスを体内に入れて、免疫を作りインフルエンザにかからないようにしていますよね。

これも免疫を獲得しているということになります。

では、集団免疫を獲得するとは？

簡単にいえば、たくさんの人がコロナウイルスに羅患し、たくさんの人が免疫を獲得すると、コロナウイルスの免疫を持っていない人が少なくなり、次に移そうとしても移すところがなくなるのです。

そうすると、コロナウイルスは、羅患した人たちのカラダの中で死んでいくので、他の人に感染しなくなり、結果的に、コロナウイルスに対して免疫を持っていない人も、感染せずに、免疫を持っている人たちのなかで、守られていきます。

具体的に言うと、１人コロナに感染して、その人が２人にコロナを感染させたとします。

その２人がまた２人ずつ感染させると、どんどん感染者が増えていきます。

感染者がどんどん増えていくと、すでに感染したことがある人に対しては、免疫を獲得しているので、感染できません。

このように、ウイルスは行き場をなくしてウイルスは死んでいくのです。

まっさらの白いシャツに赤の染料は綺麗に染色されますが、黒シャツに赤や青の染料を混ぜても、黒は黒にしかならない！移らないってことと同じですね。

そして、割合にして0.9人以下にしか感染しないようになってくると、コロナが終息していきます。

これが集団免疫という考え方なんです。

じゃあ、コロナウイルスは、早めに罹ってたくさんの人に早く移して広まれば広まるほど、終息に近づいていくんじゃないの？

ってことになりますよね。

しかし、そうじゃないんです。

当然、罹った人により症状が違います。

持病をお持ちの方や免疫力が低い方だと、酷い状態に陥りやすく、死に至ります。

そんな人たちが一気に増えてしまうと、医療従事者の手が回らずに医療崩壊が起きてしまうのです。

今回のこの厄介な新型コロナウイルス

医療に余裕のある範囲内で緩やかに感染がひろまり、集団免疫を獲得さえできれば、コロナウイルスに打ち勝つことができるというわけなんですね。

いかがでしょうか？

ご存知の方も多かったかと思いますが、改めて集団免疫について復習してみました。

感染者報告の数もかなり減ってきましたが・・・

そろそろ外出してもいいんじゃない？　外食してもいいんじゃない？　って思ってしまいそうですが、国からの自粛が解除されるまで、もう一踏ん張り、一緒に頑張りましょう。